「日本人」と聞いてイメージするものは何ですか?
「日本人は几帳面で真面目だけどシャイな民族だなぁ」と考える人は多いのではないでしょうか。僕もその一人です。
これは一種の固定観念(ステレオタイプ)であると言えます。人はだれしも固定観念というものを持っています。
その固定観念はメリットもデメリットも両方持っています。
では固定観念とは何か、デメリットにはどう対処すればいいのか見ていきましょう。
固定観念(ステレオタイプ)とは
固定観念とは人々を分けるカテゴリーに結びついており、そのカテゴリーに含まれる人が共通して持っていると信じられている特徴のことです。
「理系男子」というカテゴリーの固定観念は「オタク」「恋愛下手」「計算速い」「パソコンできる」などというものがあります。
しかし、これらのことは理系男子全員に当てはまるといえるのでしょうか?
答えは否
理系男子でもオタクでもなければ彼女もいて、計算が苦手で機械音痴なんて人もいるでしょう。
なぜ工学部にそのような固定観念についてしまっているかは以下の記事で詳しく説明しています。

このように固定観念とはあくまで信じられているものであってそのカテゴリーの人すべてに当てはまるわけではありません。
また、固定観念と聞くとネガティブなことばかり連想しがちですが、ポジティブな固定観念も存在します。
固定観念とはポジティブなこともネガティブなこともあるのです。
冒頭の「日本人」の例で言うならば、「几帳面で真面目」というのがポジティブで、「シャイ」というのがネガティブな部分でしょうか。
固定観念はなぜ存在するのか
人のことを決めつけて気にくわないし、なんで固定観念があるんだと思いますよね。
集団の一部だけ見てその中の全員のイメージを決めるなと
でも、固定観念はきちんと意味があるから存在しているのです。
では、なぜ人間の進化の過程で固定観念が身についたのか
思考を節約するため
人間は「思考を節約するため」に固定観念を身に着けたのです。
現代の人間社会は情報化社会と言われているように、私たちは常に膨大な量の情報にさらされながら生きています。
多忙な生活を送っている現代では、人々が親しく知り合うだけの機会も時間もありません。
そこで相手がどのような人かをすばやく判断する際の手掛かりとして登場したのが、「固定観念」です。
すべてのものを類型(タイプ)・一般性としてとらえてしまえば、ひとつひとつ考慮する「努力」を節約することができる
固定観念はこの考えのもとで生まれ運用されています。
つまり、固定観念とは相手のためではなく自分が楽に情報を処理するために行われるのです。
私たちの処理能力は無限大ではありません。
有限な処理能力を有効に使うためにも、脳の節約が必要なんですね。
それを人は無意識に行っている。
これが固定観念が起こる原因です。
固定観念のメリット
- 他のことを考える余裕が生まれる
- 頭の中で情報がわかりやすく整理できる
- 短時間で大量の情報が処理できる
固定観念のメリットはこれだけあります。
固定観念がなければ私たちは「素早い判断」なんてできませんし、日常生活での情報ですら処理しきれないでしょう。
人間にとって固定観念とは必要不可欠なものですね。
これらのメリットは固定観念が生まれた理由でもあるのでこちらの記事も参考にしてみてください!
固定観念のデメリット
- 情報処理が雑になる
- グループ内での違いが無視される(多様性が無視)
- 集団間の違いが強調される
- シングルストーリーの危険
固定観念のデメリットはこんな感じですね。
まずはグループ全体のイメージがグループ全員のイメージとなるのでグループ内での個性が無視されてしまいます。
例えば、A大学の1人が問題を起こすとA大学に所属している大学生全員が問題があるみたいに思われるという感じですね。
集団内での個性が無視されることによって集団間での違いが強調されることになってしまいます。
固定観念が現実になる怖さ
シングルストーリーについてです。
シングルストーリーとは、自分が育った環境が万国共通だと思い込んで、自分も親と同じ道を進んでしまうことです。
これにより何が起きるかというと貧富の格差が永遠に拡大し続けます。
例えば、今アフリカで育っている人の中にはに欧米の先進国の生活ぶりなんて知らないし、想像もできない人が多いと思います。
そのため、そのような人は欧米の先進国のような生活を送りたいとも思わないしこれからも自分の今までの生活を続けて当たり前だと思っています。
この固定観念にとらわれることで、改革する気持ちが生まれません。この生活が永遠に繰り返されていくだけなのです。
これは我々の生活にも言えることです。
例えば、女子は数学が苦手だという固定観念にとらわれている人は、本当に数学に苦手意識を持ってしまいます。
逆に、自分は数学ができるんだと思い込めば、バイアスがかかって本当にできるようになるかもしれません。
固定観念を捨てるためには
他人を客観的に見たいけど、先入観が勝ってしまうと考えていますよね。
自分が固定観念に支配されていると気づけることは、賢い証であり改善することができます。
固定観念を捨てるためには「意識」を変えるだけですが、それが一番難しいです。
固定観念のデメリットは大きいですが、完全には捨てることができません。
では、固定観念のデメリットにより失敗しないためにどのようなことをすればよいのでしょうか。
- 疑う・考える
- 客観的に
- たくさんの情報を
- 決めつけない
あえて言葉にするとしたらこのようなことをすればよいのではないでしょうか。
何事も疑ってかかるのは疲れます。しかし、本当に自分の判断はあっているのかと一度考えることによって、自分の考えの過ちに気づくかもしれない。
思い込みで行動しないようにしっかりと自分を見つめなおすためにも疑ってかかった方が良いでしょう。
たくさんの情報に接することにより自分自身の考え方が一般的なものなのかどうかをチェックすることができます。
自分自身の考え方と似た情報ばかり接していても、意味がありません。幅広くどんな情報でも受け入れる姿勢が大切ですね。特に、自分と違う意見を積極的に受け入れていった方が良いでしょう。
「決めつけ」というのはもっともやりがちな行為ですが、もっともやってはいけない行為です。
決めつけることは「差別主義者」への第一歩であり、人間として関わりたくない人になってしまいます。
特に親が子供に対する決めつけを行うと、子供からの信用を失い、子供の人生そのものにも影響を与えます。
人間関係を壊さないためにも「どーせできない」のような決めつけはするべきではありません。
固定観念がひどい人には近づくな!
差別主義者というのは「固定観念」の塊だと言われています。
固定観念に支配されている人は頭の処理能力が低いんです。
例えば、「営業は足でやるものだ」とか「大学生はバイトしろ」とかいう古い考え方に支配されている人です。
このような人はずっと古い考え方に支配され、固定観念を捨てられないので、関わっても良いことがありません。
このようなめんどくさい人は「スルー」することが大切です。
この世界でもっともスルーがうまい人は「サイコパス」という人なんです。
サイコパスは特殊な人なので、一般人は慣れません。しかし、サイコパスからスルースキルを学ぶことはできます。
このことに関してはメンタリストのDaiGoさんが紹介している「サイコパス 秘められた能力」という本があるので、気になる人はチェックしてみてください。
固定観念を捨てるためにはどうすればいいかをまとめる
固定観念は捨てられない
これを大前提に行動する必要があります。
固定観念は人間が編み出した処理を簡素化する方法であるので、気を付けて生活していても絶対に固定観念は生じてしまいます。
固定観念を理解することで、固定観念を捨てるというところまではいかずとも、固定観念のデメリットの部分を薄めることはできます。
- 客観的なデータに基づいて考える
- 自分と異なる意見を積極的に受け入れる
- 当たり前のことに対して疑問を持つ
こうすることで固定観念に支配されているという状況は、脱却することができます。
固定観念を限りなく捨てることで、視野が広がり新しいことに気づける可能性が高くなります。
今まで気づかなかった新しいことに気づけることは嬉しく、楽しいことですよね。人生を楽しくするためにも固定観念を限りなく捨てていきましょう。
固定観念は直観力を鈍らせる
「イスラエルの大学の研究によると、人間の直観力の的中率は90%と言われている」
こんな研究結果が出ているなんて、驚きですよね。なんとなく信じる直感は大体正しいということになります。
この人間の正確な「直感力」に先入観や決めつけと言った固定観念やバイアスが入り込むと、直観力は弱まってしまいます。
直観力を高めるためには固定観念やバイアスという「ノイズ」を捨て、初めに物事を見た時の印象で判断することが必要になります。
今回紹介する本はメンタリストの「DaiGo」さんが出している「直観力」という本です。
直感とは脳の中でどのような処理をされているのかを科学的に説明していて、DaiGoさんの他の本にも共通してわかりやすいです。
気になる方はぜひチェックしてみてください。

https://life-creatively.com/notcomplete/

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