日本には4つの大きなバイクメーカーがあるのを知っていますか?
「HONDA・SUZUKI・YAMAHA・Kawasaki」
この4メーカーは世界シェアの5割の生産量を誇り、売上と販売台数のランキングではTop5の中にこの4メーカーがランクインしています。
日本ではバイク人気が低迷しているのに実は世界で日本はバイク大国だったのです。
バイク業界のトップ企業がたくさんある日本なのに国内ではバイクが歓迎されていないのはなぜでしょうか。
日本におけるバイク販売の現状
まずはバイク販売の現状を見ていきましょう。
日本で最も二輪が売れた年は1982年には年間329万台のバイクが売れています。
しかし、2017年には38万3612台でした。
最盛期の12%にまで落ち込んでしまっているのが現状です。
ところが、2017年は2016年に比べて2.9%増加しています。
これは良いことですが、最盛期に比べれば誤差といっても過言ではありません。
まさに販売台数が激減しているのが今のバイク業界なんですね。
では二輪車のうちすべてのカテゴリが激減しているのでしょうか。
そうではありません。
特に50ccクラスの原付が激減しています。

日本自動車工業会の統計によると、1980年代は50ccのバイクが圧倒的に多く販売されていました。
これは原付は国民の足として原付が使われていたからなんですね。
グラフを見て分かるように原付の販売台数は最盛期の87万台が16万台まで落ち込んでしまっているのが現状です。
その一方で、趣味性の高い125cc~のバイクは減少はしていますが緩やかなものです。
バイク業界が日本で衰退した理由
前述したように日本のバイク業界は衰退し続けています。
日本では4つの大きなバイクメーカーを持ちながらなぜここまで衰退してしまったのでしょうか。
3ない運動
昔、日本では暴走族による爆音や暴走行為などによってバイクが社会に嫌われてしまいました。
学校では3ない運動すなわち(バイクの)「免許を取らせない」「乗らせない」「買わせない」といった運動が行われ、バイクはヤンキーなどの悪い人が乗るものだというイメージが浸透していきました。
バイクは事故に遭ったとき車より危険なのは確かだ。
身体が外にさらされているため、守ってくれるものは何もない。
それゆえ、死亡事故につながるケースも少なくはないだろう。
そうなると、親は子供にバイクに乗らせたくないだろう。
そのような親の気持ちも加わり、3ない運動は加速した。
やがて、3ない運動は廃止されるが、今の子供たちの親は3ない運動のもとで育ってきている。
その親たちは当然子供をバイクに乗せたがらないだろう。
3ない運動の影響は今でも続いているのだ。
駐車違反の取り締まり強化
2006年に道路交通法が開始され、二輪車に対する駐車違反の取り締まりが強化されました。
それ以前は、駐車禁止の場所や歩道に止めてあっても見過ごされていたのが取り締まりの対象となったのです。
しかし、二輪用駐車場は圧倒的に不足したままでした。
取り締まりを強化するくせに駐車場は作らない。
これはもう二輪に乗るなって言っていることですよね???
二輪車が減るのも当たり前です。
その反面四輪車用の駐車場はバンバンできていきます。
そりゃみんな車に乗りますわ。。。
減税や高速道路料金での不遇
二輪車は車体も軽く燃費も良くてCO2排出量が少ないとても環境にやさしいです。
しかし、二輪車にはエコカー減税が適用されませんでした。
車体がでかくて重いミニバンにはエコカー減税がかかります。
環境の悪い方を減税してどうすんねん!!
二輪の高速道路料金は軽自動車と同じです。
これはもう意味が分からん。。。
僕も知ったときびっくりしました。
二輪なんて軽自動車よりも圧倒的に道路への負荷が小さいです。
なのに料金はなぜ一緒なんでしょうか。。。
海外に活路を見出したバイクメーカー
日本のバイクメーカーは縮小し続ける日本市場に見切りをつけ海外進出を加速させました。
HONDAやYAMAHAは早くから東南アジアの新興国に進出し、販売からアフターサービスまでの売り方を確立しました。
その結果、中国にも負けずに世界のトップを走り続けています。
これからはインドでの販売が注目されていて、HONDAのシェアは2012年ごろは2割だったのに対し、2017年においては3割に迫る勢いです。
このように日本にバイクメーカーは海外を主力戦場に位置づけ、利益の多くを稼ぎ出している。
そして、今後はもっと成長していくでしょう。